御湖鶴

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この度ありがたいご縁をいただき、新たなお蔵様のお酒をご紹介致します。 今回ご紹介しますのは長野県下諏訪にあります「御湖鶴酒造場」様です。「御湖鶴酒造場」様は2017年に一度事業停止後、福島県はいわき市にある運送会社様が事業継承をされ、2018年10月より仕込みを再開されました。 初年度の試験醸造実施後、老朽化の激しかった蔵を解体、新築し、2020年1月より仕込みを本格稼働させました。同じ酒屋仲間の勉強会で諏訪の酒屋さんが持ってきてくださった再起初年度のお酒を利かせていただいたときの事を今でもはっきり覚えています。酒屋として表現すると「派手さは無いけれどもキチンと美味しい良いお酒」との印象が強かった思いがあります。様々な制約や過大なプレッシャーの中で醸されたお酒は凛とした佇まいがありました。既に揺るぎないスタイルが確立されていて、「これからの「御湖鶴」はこうなります」というメッセージを感じました。(多分その時3回くらい他のお酒と飲み比べた覚えがあります。)

それからあれよあれよという間に凄い事になります。既にご承知の方も多いと存じますが、 新しい酒蔵に生まれ変わってから2造り目の2021年、業界に衝撃が走ります。 世界最大規模のワイン品評会「IWC」(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)は毎年ロンドンで行われ、"世界でもっとも大きな影響力をもつ"といわれるワインのコンテストですが、そんなIWCに「SAKE部門」が誕生したのは2007年。以来、SAKE部門の受賞酒は国内外で注目され、IWCは日本酒の海外進出における重要なイベントとして、その価値を高めてきましたSAKE部門は「普通酒」「純米酒」「純米吟醸酒」「純米大吟醸酒」「本醸造酒」「吟醸酒」「大吟醸酒」「スパークリング」「古酒」の9カテゴリーに分けられ、それぞれの部でブラインドテイスティングによる審査が行われます。審査結果に応じて与えられる評価は「ゴールドメダル」「シルバーメダル」「ブロンズメダル」「大会推奨酒」の4つ。さらに、ゴールドメダルを獲得した出品酒のなかで、特に優れたものに対して「トロフィー」の栄誉が与えられ、その「トロフィー」を獲得したなかからたったひとつの銘柄に、SAKE部門の最高賞として「チャンピオン・サケ」の称号が授けられます。その正にコンクール出品酒の頂点に位置する「チャンピオン・サケ」を造り僅か2期目の「御湖鶴酒造場」様が受賞されました!既に造りの一期目から様々な賞を取られており、本年も『ワイングラスでおいしい日本酒アワード2022』におきまして、純米吟醸山田錦無濾過生原酒が《最高金賞》、純米吟醸諏訪美山錦無濾過生原酒が《金賞》を受賞されております。


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-米-

「御湖鶴酒造場」様は原料とされるお米を毎年決まった農家様よりお米ごとに契約し、同じ圃場で作られたお米で醸されております。お酒の裏ラベルには使われているお米と栽培者が明記され、農家様とお蔵様双方にその責任と信頼の深さを感じます。ワインのテロワールと同じく毎年同じ圃場の同じお米で同様に醸すお酒はその年の造りを如実に表現します。 毎年飲まれるお客様にとってはビンテージを試しながら飲める楽しみもあるのではないでしょうか。


-水-

蔵の近くに位置する「和田峠」は黒曜石の世界的産地として知られており、その採掘現場付近から湧き出る「和田峠の黒耀水」は、火山から生まれた天然セラミックの黒耀石の岩盤でろ過され、その石の微弱エネルギー、磁力線によって水の分子の集合体を小さくして酸素を取り込ませ、まろやかで、身体にすっと吸収されるおいしい超軟水。成分分析の結果、同様の浄水を使用し酒を醸されております。造りや品質の安定感はキチンと管理された水に水の使い方にも結果として表れていると思います。


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-今、とこれからの酒造り-

特徴的なのは最新の設備を入れながらも、それに頼る事無く、人でなければ成しえない非常にデリケートな作業にはしっかり手間暇を掛けていること。それら全てがまるで水が流れる如くスムーズに淀みなく効率的に行われていることに驚かされます。什器の配置から作業の流れ全てに理由があり無駄が無い。正に流れる水の如し。そしてお酒の造りは極めて明確かつシンプル。精米歩合全て同じ50%、アルコール度数は16度、同じ酵母に同じ仕込み水。唯一の違いは原料のお米だけ。この分かりやすさがお客様の選びやすさに繋がっています。再生して一期目に長野県で最優秀、2期目で世界一という快挙。これからの「御湖鶴酒造場」様から目が離せません。